トラブルシューティング
弦が弛む
張ったばかりの新しい弦は伸びやすく、音が下がりがちなものです。1~2週間は頻繁にチューニングする必要があります。
また梅雨期~夏にかけての湿度の高い時期は、弦(特にガット弦)は伸び縮みが激しく、音程が落ち着きません。この場合には頻繁にチューニングを行う以外、対策がありません。
これ以外で弦がゆるむような場合には下記の点をチェックしてください。
- ・響板の裏にある弦の端の結び目がゆるんでいませんか?
- 端をしっかりと結びなおし、必要なら支えを入れてください
- ・チューニングピンが緩すぎ、回っていませんか?
- 緩い場合にはチューニングピンをチューニングハンマーで少し回ながら押し込んでください。
- ・長期間の使用で弦が古くなっていませんか?
- 切れる直前には音程が不安定になります。
- ・細いナイロン弦をチューニングピンに巻き付ける際、すべらないように弦を交差させていいますか?
- ナイロン弦の巻き方はこちらをご覧になってください。
弦が切れる
ハープの弦はバイオリンなど他の弦楽器と同じく、消耗品です。
梅雨期~夏などの湿度の高い時期、急に雨が降り出したとき、エアコンを入れたときなどに特によく切れます。
これは楽器を全く使っていない場合も同じで、温度・湿度が急激に変化することで生じる現象です。
お手元に必ずスペアの弦をご用意ください。
同じ弦が短期間に何度も切れる場合には以下の点をチェックしてください。
- ・間違った弦をはっていませんか?
- 弦は1本1本ゲージが異なります。
- 弦の種類・番号・オクターブをよく確かめてください。
- ・チューニングはあっていますか?
- チューナーで確かめて頂くことが一番ですが、デジタル式のものなど、基準音が簡単に変更できてしまうタイプのものも最近は少なくありません。
- 基準音がA=440~443Hzの範囲内になっているか、今一度ご確認ください。
- ・チューニングハンマーを急激に回しすぎていませんか?
- 1音以上高い音にあわせると弦が切れてしまう場合があります。
- また、細いナイロン弦やワイヤー弦やなど、急激な張力の変化に弱い材質の弦もあります。
- 調弦の際にはハンマーはゆっくり少しずつ回してください。
- ・響板のハト目部分やチューニングピンの穴の中に、サビなど異物は付着していませんか?
- 異物との摩擦によって弦が切れる場合があります。ワイヤー弦の切れ端などを通し、ハト目・チューニングピンの穴の中を掃除してみてください。
- ・弦を響板の裏から引き出す際に、真上に弦を引きだしていませんか?
- 真上に弦を引き出すとハト目部分で弦を削ってしまいます。
- 弦は響板と直角に引き出すようにしてください。